しかし次第にそれだけでは満足ができなくなっていき、意をけっして告白することにしたのです。
彼が職場を退社する時間を見計らい、待ち伏せして思いのたけを彼にぶつけ告白してみました。
すると彼は非常に驚き、困惑した表情でごめんなさいとだけ言って私のもとを離れていきました。
人生初の告白は見事玉砕してしまい、私は悲しみのあまりしばらく立ち直ることができずにいました。
バイトもしばらく休みがちになり、自分はもうどこかに消えてしまいとさえ思うようになっていたのです。
きっと振られた原因は、このげじげじ眉と腫れぼったい目つきのせいだと自暴自棄にまでなりました。
そんな私を心配してか、バイト先の同僚の男性がお見舞いに自宅に訪れてくれたのです。
全く想像もしていなかった同僚の訪問にただただ驚くと同時に、こんな私を気にかけてくれる人もいるのだと少しうれしい気持ちにもなりました。
その同僚の男性とはそれほど話したこともなかったのに、私にケーキとバラの一一輪の花だけ手渡しし、足早に帰っていったのです。
好きだった男性とは比べ物にならないほどのビジュアルの男性ですが、その同僚男子の気持ちがただただうれしくなり、思わずバラの花を見て泣いてしまったのです。
同僚男性のやさしい気持ちに触れ、ようやく心の整理もつき、バイト先に復職しました。